中部における状況

家電リサイクル法が2001年4月1日に施行されて以来、壊れたら新品に買い換えるという消費傾向に変化が生まれています。 買い換えには費用がかかるからできるだけ長持ちさせるという意識が、消費者心理として拡大していくことも予測されていました。

それまで価格競争一辺倒だった家電業界においては、リペア(修理・修繕)という埋もれていた市場が浮上することになり、ここに着目した新規事業も立ち上がり始めました。 現在では家電量販店でも全国に家電やパソコンの修理専門店を出店していて、加速度的に拡大しています。

もちろん、リペアの需要がこれまでまったくなかったというわけではありません。 たとえば買い換えが容易ではない高額商品やインテリアに合わせた家具など、代用することのできない商品などについて、リペア業者へのニーズが高くありました。

ですが時代の風潮によってリペアが軽視され、専門的技術者が減少したことなどもあり、リペア業の継続自体が困難になっていった業種も少なくありませんでした。 今後はこれまでリペアの需要がなかった分野、リペアが軽視されてきた分野についてさまざまなビジネスが創出されると予想されています。

さらにインターネットを利用することで、あらたなリペアサービスのスタイルも見えてきます。 全国にある宅配便のネットワークを活用することによって、大規模なリペアビジネスが展開される可能性もあるのです。

このようなリペア・修理ビジネスの中部における状況としては、「のれん分け独立」という制度があります。 直営店で納得することができるまで経験を積み、それから安心して開業することができる靴やカバン、傘の修理、鍵の複製、表札の作製、時計電池の交換などを行う修理工房に、多くのオファーが寄せられています。

また、のれん分け独立という制度では独立開業に向かうステップのひとつとして、3ヶ月の研修期間後にアルバイトとして最長で半年間、修行となる勤務をすることが可能です。 目標を達成した段階で、フランチャイズ契約が結ばれるということになります。

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