出店前の立地調査で確認しておくべき5個の項目
お店が成功するかどうかは、出店前の立地調査にかかっていると言っても過言ではありません。立地調査を怠ったり、見誤ったりすると、最初から不利な条件で集客をせざるを得なくなります。立地調査で確認しておくべき5個の事項をまとめましたので、これから出店される方は漏れなくチェックしておきましょう。
商圏
商圏は、集客できる範囲を指します。お客さんがいないエリアに出店しても商売にならないので、商売を始める上で商圏は切り離して考えることはできません。
地域によって商圏は大きく異なり、商圏を見誤ると集客で不利になります。商圏のリサーチは出店する上で最初にすべきことで、商圏を把握してから次のステップの競合の有無や人の流れを調査します。
商圏は交通事情や大型ショッピングセンターやモールの出店によって状況が変わるため、最新の情報を元に調査しましょう。近々開発が行われる予定がある場合は、後々がらりと商圏が変わる可能性が高いため、現在だけでなく将来の商圏も調査しておくべきです。
競合店の有無
競合店が同じ商圏に出店している場合、お客さんのシェアを争うことになります。商品やサービスに絶対の自信があるから競合の有無は関係ない、と考えるのではなく、出店前には必ず競合店の調査をしておきましょう。
競合他店がいない商圏に出店するのがベストですが、そもそもその商圏ではシェアがない業態である可能性も考えられます。まだ競合他店が出店していないだけならば勝算がありますし、競合他店が出店していない理由があるのならば事前に調査しておくべきです。
一等地は集客に有利ですが地代家賃が高いので、流行っている店が必ずしも黒字であるとは限りません。二等地や三等地でも流行っている店もあるので、一等地以外の競合店も調査しておきましょう。
立地特性
立地特性は、駅前に立地している、国道に面している、オフィス街の中にあるなど出店場所の周りの環境を指します。立地特性は集客に大きく影響するため、必ず調査しておきたいポイントです。
オフィス街に面している立地の場合、平日は集客が見込めますが、土日祝日は会社が休みなので一気に客足が減ります。休み時間が短い会社が多い場合、短時間で食べられるメニューや早く出てくるお店が好まれるため、一口にオフィス街と言っても場所によって戦略が変わってきます。
立地による利便性も重要で、たとえば国道沿いでは駐車しやすいお店が好まれます。立地によっては駐車のしにくさから避けられてしまう場合もあるので、お客さんの視点で利用しやすい立地であるかを調査しておきましょう。
人の流れ
商圏における人の流れは面白いもので、道路や踏切を隔てるだけでがらりと流れが変わることがあります。駅近の物件ではあるけれど、ほんの少し駅から離れているがゆえに人通りが減ってしまうこともあるので、人の流れを読み間違えると集客が不利になります。
平日と土日祝日で人の流れが変わることもあるので、一日調査しただけでは流れはわかりません。人の流れをじっくり観察してみると、商売に有利な立地か不利な立地かが見えてきます。
穴場スポットを探す
商圏であるにも関わらず、お店が少なく狙い目のスポットも存在します。出店しない、または出店できない事情がある場所は別ですが、ただお店が少ないだけの穴場スポットも探せば見つかります。そうそう穴場スポットは見つかりませんが、発掘することができれば集客で有利になります。
穴場スポットであるかを見極めるためには、前項で解説した人の流れの調査が必要になります。たとえば駅とオフィスの間のエリアで人通りがあるにも関わらず、お店が少ない場所などが狙い目です。
一等地に注目しがちですが、二等地や三等地にも目を向けると、そうした穴場スポットに出会えるかもしれません。 二等地以下なら一等地と比べて地代家賃が安いので、固定費を安く済ませられます。人気の一等地だと地代家賃を支払うので精一杯になり、経営していけなくなるお店はたくさんあります。あまり注目されない二等地以下の立地にも目を向け、穴場スポットを探してみましょう。