経営者が理解しておくべきクラウドサービスを利用するメリットと注意点

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ここ数年でクラウドサービスが急速に普及し、オンプレミス(自社運用)からクラウドに切り替える企業が増えています。
なんとなく理解しているものの、具体的に何が優れているのかよく分かっていないという方のために、クラウドサービスを利用するメリットと注意点をまとめました。
ITに弱い方でも理解しやすいように書いていますので、ITは苦手という先入観を捨てて読んでみてください。

 

クラウドサービスを利用するメリット

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1. 低コストで始められる

クラウドサービスは自社にサーバーなど投資する必要がないため、初期費用を抑えられます。
サーバーなどの環境はクラウドサービス側が用意しているものを使うので、低コストで始められます。

2. 運用コストを削減できる

クラウドサービスを利用するには月額利用料がかかりますが、オンプレミスの場合と比較すると、運用コストを安く済ませられます。
メンテナンスや管理の手間がかからないので、外注費や人件費の削減になります。

3. 早くサービス開始できる

クラウドサービスはすでに環境が揃っているので、設定を済ませればすぐにでもサービスを開始できます。
自社運用の場合はまず環境構築から始めなければならないので、サービス開始までの期間に大きな差が生まれます。

4. スケールアウトが容易

クラウドサービスではサーバーの追加、機能の拡張といったスケールアウトが簡単にできます。
事業規模や利用目的に合わせてサービスを選択できるので無駄を省けます。

5. 障害対応が不要

オンプレミスだと自社で障害に対応しなければなりませんが、クラウドサービスを利用することで障害対応が不要になります。
クラウド事業者側で障害対応してくれるので、サーバーなどの知識がなくても安心です。

クラウドサービスを利用する際の注意点

1. データ漏洩のリスク

クラウドサービスは外部事業者にデータを預けるので、データ漏洩のリスクが伴います。
もちろんクラウドサービス側でセキュリティ対策をしていますが、本来なら自社で管理すべきデータを預けるのですから、データ漏洩の可能性はつきまといます。
契約する前にクラウドサービスでとっているセキュリティ対策をよく確認しておきましょう。

2. データ消失のリスク

データ漏洩だけでなく、なんらかの障害によってデータが消失してしまうリスクもあります。

2012年にファーストサーバで大規模なシステム障害が発生し、クラウドに保存していたバックアップデータも全て消えてしまうというデータ消失事故が起こりました。
このような消失事故が起こるのは稀ですが、可能性はゼロではありません。
データ消失に備え、自社でバックアップをとっておく、または複数のクラウドサービスにデータを保存しておくなどの対策をとっておきましょう。

3. カスタマイズの幅に制限がある

オンプレミスの場合は自由にカスタマイズができますが、クラウドサービスは事業者が提供するサービスの中から選択しなければならないので、カスタマイズの幅に制限があります。
IaaS型クラウドはユーザーが自由に開発できるので、比較的カスタマイズがしやすいです。

できるだろうと思っていたカスタマイズにクラウドサービスが対応していない場合もあるので、事前にカスタマイズ性についてリサーチしておきましょう。

まとめ

オンプレミスは初期投資と運用コストがかかる点がデメリットで、自由にカスタマイズができるのがメリットとなります。
クラウドサービスは初期投資や運用コストを安く済ませることができる反面、カスタマイズ性ではオンプレミスに劣ります。 メンテナンスや復旧作業は事業者が行ってくれるので、自社サーバーを構築・管理できる人材が社内にいない場合はクラウドサービスに任せた方が安心かと思います。

クラウドサービスによって料金、サービス内容、カスタマイズ性、セキュリティレベルが異なるので、よく比較して選びましょう。

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