カフェを長く経営する上で欠かせない5個の要素、戦略がカフェ経営を成功に導く

f:id:urj:20171005013731j:plain

将来カフェ経営をしたいという夢を抱いている方は多いのではないでしょうか。何十年もお客さんに愛され長く続いているカフェがある一方、集客がうまくいかず閉店するカフェも多いのが現実です。

しかし、成功する秘訣を知っておけば、カフェ経営で失敗するという事態を防げるでしょう。本記事ではカフェを長く経営する上で欠かせない5個の要素を解説します。長く愛されるカフェに育てるために、これから解説する要素を経営に活かしてください。

カフェ経営を成功させるには戦略が必要

カフェを長く続けるためには、出店場所選びやコンセプト決めといった戦略に沿った経営が必要です。長く続いているカフェはそれぞれ違ったコンセプトを持ち、客層に合ったお店づくりをすることで集客に成功しています。

競合店の戦略を予想し、違ったアプローチで戦うのか、それともそれを上回るつもりで戦うのか。それを決めるのは経営者であるあなたです。経営者のあなたが何の戦略も立てないままカフェを経営するのは無謀としか言いようがありません。

カフェ業界で生き残るためには戦略が必要なのです。

カフェを長く経営をする上で欠かせない要素

f:id:urj:20171005013745j:plain

立地による集客戦略

立地条件は駅前や繁華街など人通りの多い場所が一等地とされ、人が集まる場所は集客が有利になります。一等地は集客しやすい反面、地代家賃や保証金が高いため客単価や回転率によっては見合った収益が得られないことがあります。大手のカフェチェーン店が一等地に出店していることが多いため、個人経営のカフェが資金力で挑んでも勝てません。

二等地は一等地と比べて集客面で不利になりますが、地代家賃や保証金が安いというメリットがあります。大繁盛しなくてもあるていどの固定客がつけば安定した利益を得ることも可能です。

初めて開業するなら無理して地代家賃の高い一等地に出店するより、二等地に出店した方がリスクを抑えられます。あえて二等地に出店するのも戦略のひとつで、ターゲット層によっては二等地の方が有利に働く場合もあります。

たとえば、駅前や繁華街のガヤガヤした場所では落ち着いてお茶できないというお客さんには、路地裏など人通りの少ないカフェが好まれます。ビルの上階で人目につかない物件をカフェにするなら、打ち合わせに使ってもらう、ノマドワーカーに利用してもらうといった戦略が立てられます。

このように、地代家賃の安い二等地を賢く利用すれば一等地以上の利益を得ることも不可能ではありません。予算や規模に適した採算の合う立地を選ぶことが大事です。

人の流れに合わせた戦略

立地にも関係することですが、人の流れは集客に影響します。

たとえば踏切や道路をひとつ挟むだけで人の流れは大きく変わり、こちら側と向こう側では集客に差が生じます。駅前の一等地であっても人の流れが悪い、またはカフェがターゲットとしている客層を合っていなければ充分な集客ができません。

たとえば、二等地であってもオフィス街から駅へ向かう人が多い道であれば、ビジネスパーソンをターゲットにしたカフェにするという戦略を立てられます。大学と最寄り駅までの間に出店するなら、学生向けのカフェにするといいでしょう。ショッピングセンターで買い物した人が通る道なら、帰りにお茶をしてくれる可能性が高まります。

このような人の流れは実際にその場所で観察してみないと分かりません。性別、年齢層、時間帯をはじめ、会社員が多いか学生が多いか、近隣にどのような施設があるかといったことを調査しておきましょう。

コンセプトへのこだわり

カフェは個性が求められる場所です。大手カフェチェーン店や個人経営のカフェをそれぞれ比べてみると、みな違った個性を持っていることが分かります。

流行っているカフェはコンセプトが明確で、それに合わせてお客さんがつきます。コンセプトが分からないカフェは誰の心にも刺さらず、固定客がつきません。

コーヒーの品質にこだわる、雰囲気を重視する、居心地の良い空間を提供する、夜遅くまで利用できるなど、カフェによってコンセプトはさまざまです。カフェのこだわりが感じられれば、お客さんはそれを求めてやってきます。

味はそこそこでも雰囲気が良ければ利用してくれるお客さんもいますし、多少価格が高くても味に満足してくれるお客さんが多ければ二等地の不利な立地でも充分営業できます。

カフェづくりに迷ったら、まずコンセプトを考えてみてください。そうすればカフェづくりの方向性も決まります。

お客さんの声を聞く

コンセプトにはこだわりつつ、お客さん声を聞いてお店づくりに取り入れる姿勢も必要です。これはバランスが難しいところで、お客さんの声を聞きすぎるとコンセプトがぶれてしまいますし、かといってお客さんが求めているものを提供できていないとカフェ経営は長続きしません。

カフェ側が良いと思ってやっていることと、お客さんのニーズが一致していない場合、お客さんの声を聞いて改善する必要があります。変えてはいけないコンセプトの軸の部分は変えず、細かい部分でお客さんのニーズに合わせていくことでお店を良くしていきます。

商品やサービスは開発者の意図しなかった使い方で売れることもあります。カフェも同じで、コンセプトと異なる利用のされ方であっても集客できていることには変わりありません。

客層を見て柔軟に対応するのもカフェ経営を成功させるポイントです。

収益目標を立てる

カフェ経営も会社の経営と同じで収益目標が必要です。

収益目標を立てずにどんぶり勘定で経営した場合、たとえ収益が黒字であっても資金繰りが悪化して倒産してしまうことがあります。財産に余裕があって趣味で経営するならそれでも構わないかもしれませんが、利益が出ないとカフェを経営していけません。

どれくらいの収益があればお店を経営していけるのか、従業員を雇用している場合は人件費を支払えるように収益目標を立てておく必要があります。

今月は収益が少なかったからお給料の支払いを来月まで待って欲しい、なんてわけにはいきません。一人で経営しているなら自分が我慢すればなんとかなりますが、経営者は従業員の生活を守るために毎月きちんとお給料を支払う責任があります。

収益目標を立て、コスト管理をきちんとしておかないとカフェを長く続けられません。カフェ経営をするなら、経営者としての自覚と責任を持つことが大事です。

長く続いているカフェは戦略を立てている

常連客が多い隠れ家的なカフェも、マスターの人柄の良さが感じられる喫茶店も、戦略に基いて経営しています。

カフェを会社にたとえるなら、カフェ経営者は会社社長です。会社を軌道に乗せるには戦略が必要で、カフェの経営にも同じことが言えます。立地を選び、コンセプトを立て、お客さんの声を聞いて改善を行うことで長く続くカフェになります。

最初からはうまくいかないかもしれません。しかし、コンセプトの軸がぶれず、お客さんに必要とされるお店になるよう努力すれば経営者もお店も成長していきます。

個人経営でもカフェという会社を経営するという意識を持っていれば、見えてくるものが違ってくるでしょう。

おわりに

大手チェーン店が勢いを伸ばす群雄割拠のカフェ業界で生き残るには、お客さんに求められるお店づくりが必要です。集客に成功しているカフェはみな戦略を立てて経営をしています。

コンセプトを持ちつつも、状況に応じて柔軟に対応できるカフェがこれから生き残っていくでしょう。

  • 独立起業の虎の巻PDFダウンロードはこちら